【4月5日 AFP】ドナルド・トランプ米大統領(78)は4日、中国が追加関税への報復措置として米国からのすべての輸入品に34%の報復関税を課すと発表したことを受けて同国を挑発し、世界貿易戦争を受けての株価暴落を「金持ちになるチャンス」と呼んだ。

トランプ氏は自身のSNS「トゥルース・ソーシャル」で、「中国は間違った行動を取った。彼らはパニックに陥り、やってはならないことをした!」と述べた。

関税導入の発表を受けて株価は2日連続で下落し、投資運用と年金資産の運用の双方で巨額の損失を出した。米連邦準備制度理事会(FRB)のジェローム・パウエル議長は、インフレ率が上昇し、成長率が低下する恐れがあると警告した。

アジアと欧州に続いて米国の株式市場も急落。ダウ工業株30種平均は5.5%安、S&P500種株価指数は5.97%安で引けた。

トランプ氏が「解放記念日」の関税を発表して以来、米金融市場は6兆ドル(約877兆円)以上を喪失したと見積もられている。

2日に多くの国々に関税を課したトランプ氏は、「私の政策は決して変わらない」「これは金持ちになれる絶好の機会だ」と投稿し、反省の色を示していない。

トランプ氏は週末、フロリダ州パームビーチに自身が所有するゴルフクラブでプレーを楽しんでおり、外国企業が世界一の経済大国である米国の力に屈服し、輸入から米国内での製造に切り替えるというシナリオに賭けている。4日にはトゥルース・ソーシャルに「弱者だけが失敗する!」と投稿した。(c)AFP