トランプ氏、国家安全保障担当官6人解雇 極右陰謀論者と面会後
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【4月4日 AFP】ドナルド・トランプ米大統領は、極右陰謀論者と面会した後、国家安全保障担当官6人を解雇した。米メディアが3日、報じた。
米紙ニューヨーク・タイムズによると、2011年9月11日の米同時多発攻撃は内部犯行だと主張していることで知られるインフルエンサーのローラ・ルーマー氏(31)が2日、トランプ氏に6人の忠誠心について懸念を表明した。
国家安全保障会議(NSC)は、通信アプリ「シグナル」で、イエメンの親イラン武装組織フーシ派に対する空爆を議論するグループチャットに誤ってジャーナリストを追加したスキャンダルの調査に直面している。
NSCはウクライナ紛争からガザ紛争に至るまで、主要な外交政策について大統領に助言する機関。
ニューヨーク・タイムズによると、トランプ氏とルーマー氏の面会後、幹部3人を含むNSC職員6人が解雇された。
ルーマー氏はトランプ氏と面会したことを認めたが、X(旧ツイッター)で「トランプ大統領に敬意を払い、また大統領執務室のプライバシーを尊重し、詳細を明かすことは控える」と述べた。
ルーマー氏はその後、トランプ氏に「反対派に関する調査資料」を提出したと述べた。
記者団に解雇報道について問われると、トランプ氏は「われわれは常に解雇を実施している。好ましくない人間やわれわれを利用している人間、他の誰かに忠誠を誓っている可能性のある人間をだ」と答えた。
トランプ氏は大統領専用機「エアフォース・ワン」で記者団に対し、ルーマー氏を「偉大な愛国者」と称賛する一方、報じられているNSC職員の解雇に同氏は「一切」関与していないと述べた。さらに「彼女は提案をしている。私はそうした提案に耳を貸すこともある」と続けた。
NSCのブライアン・ヒューズ報道官はAFPに対し、「人事問題にはコメントしない」と述べた。
ルーマー氏は2024年大統領選の期間中、トランプ氏の飛行機にたびたび同乗。ソーシャルメディアでは、インド系のカマラ・ハリス前副大統領が勝利したら、ホワイトハウスが「カレー臭くなる」と発言し、人種差別だと批判された。
ルーマー氏は、ホワイトハウスを揺るがす「シグナルゲート」スキャンダルをめぐり、アレックス・ウォン大統領副補佐官(国家安全保障担当)を繰り返し攻撃している。ただし、ウォン氏は今回解雇されたと報じられた6人に含まれていない。
ルーマー氏は、フーシ派に対する空爆を議論するグループチャットに米誌アトランティックのジェフリー・ゴールドバーグ編集長を誤って追加したのはウォン氏であると、根拠を示すことなく主張しているが、マイク・ウォルツ大統領補佐官(国家安全保障担当)はこのミスを自分の責任だと認めている。(c)AFP