【3月28日 AFP】米国のマルコ・ルビオ国務長官は27日、強制送還した移民が構成員とされるベネズエラのギャング「トレン・デ・アラグア」について、その一部は国際テロ組織アルカイダよりも悪質だとし、強制送還の規模を倍増させると宣言した。

ドナルド・トランプ政権は、通常の法的手続きを経ずに移民を飛行機に満載し、強制送還していることで激しい非難を浴びている。

南米ガイアナを訪問中のルビオ氏は、エルサルバドルやベネズエラなどに送還された移民は実際にギャング構成員なのかと質問され、「彼らは本当に悪い人間だ」「トレン・デ・アラグアは世界で最も危険なギャングの一つだ」と述べ、強制送還を正当化した。

さらに「彼らが一時的にグアンタナモ(キューバ・グアンタナモ湾にある米海軍基地)に収容された際、グアンタナモの海兵隊員たちは『これまで関わった中で最も荒っぽい連中だった。ここにいたアルカイダの連中よりもひどかった』と述べていた」と主張。「よく考えてみてほしい。われわれは彼らを追放しており、さらに多くを排除したい」と述べた。

中南米全域と米国で活動しているトレン・デ・アラグアは最近、トランプ政権によってテロ組織に指定された。

一方、トランプ政権が1798年の戦時法に基づきベネズエラ移民を即時送還したことに対し、米連邦裁の一部は送還の差し止めを命じた。

米国から悪名高いエルサルバドルの刑務所に送られた一部の男性の親族らは、ギャングとは関係がなく、「タトゥーがあるために標的にされた」と訴えている。

しかしルビオ氏は、自身が指揮する国務省ではなく、国土安全保障省による十分な審査を行った上での措置であり、同省の対応に信頼を寄せていると述べた。(c)AFP