北京、全小中学校で9月からAI授業実施へ 人材の早期育成を重視
このニュースをシェア
【3月13日 AFP】中国・北京のすべての小中学校で、今年9月から人工知能(AI)に関する授業が実施される。国営新華社通信が12日、報じた。中国はAI開発を加速し、人材育成に力を入れている。
新華社によると、1学年当たり少なくとも8時間のAI授業が行われ、単独の科目として実施されるか、ITや科学などの科目と統合される。
北京市教育委員会は先週の声明で、「革新的な教育方法を導入し、AIコンパニオンやAIリサーチアシスタント、その他のAIエージェントを活用して、人とコンピューターの対話学習を支援する」との方針を発表。
北京市当局は、AI分野の人材を育成するため、大学と中学校で提携する計画も進めており、その一環として「優秀な人材の早期育成を重視した高度なAI教育課程」の開発も挙げている。
習近平国家主席は先月、国内のIT業界の経営者らと異例の会談を行い、IT分野へのさらなる支援表明の表れと受け止められている。
現在、中国で続々と開発されている新たなAIアシスタントが注目を集め、新興企業「DeepSeek(ディープシーク〈深度求索〉)」のAIに匹敵する可能性があると期待されている。
中国電子商取引大手アリババ(阿里巴巴)が先週発表したAIモデル「QwQ-32B」は、DeepSeekと「同性能」でありながら、はるかに少ないデータ量での動作が可能だという。
また、新型AIエージェント「Manus(マヌス)」も国内で話題を呼んでおり、一般的には従来のチャットボットより高性能とみられている。(c)AFP