【9月18日 AFP】中国外務省は18日、ドイツのアナレーナ・ベーアボック(Annalena Baerbock)外相が先週訪米した際、習近平(Xi Jinping)国家主席を「独裁者」と見なす発言を行ったことを受けて、「極めてばかげた」内容で「公然たる政治的挑発」だと反発した。

 ベーアボック氏は14日、訪問先の米国でFoxニュースのインタビューに応じた。この中で同氏は、ロシアのウクライナ侵攻をめぐり、「もし(ウラジーミル・)プーチン(Vladimir Putin)がこの戦争に勝てば、中国の習主席のような世界の他の独裁者がどんなシグナルを受け取ることになるだろうか。だからこそ、ウクライナはこの戦争に勝たなければならない」と述べた。

 これについて、中国外務省の毛寧(Mao Ning)報道官は18日の定例会見で、「強い不満を覚える」と述べ、「外交ルートを通じて独側に厳粛な抗議を行った」と明らかにした。その上で、「(発言は)極めてばかげており、中国の政治的尊厳の著しい侵害であり、公然たる政治的挑発だ」と非難した。

 緑の党に所属するベーアボック氏は、中国に対しより強硬で人権を強調する姿勢を示している。一方、社会民主党(SPD)のオラフ・ショルツ(Olaf Scholz)首相は、貿易を重視する立場を支持している。(c)AFP