上海市の実店舗書店、全国展開を加速
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【9月27日 Xinhua News】中国上海市は出版関連企業や書店が集中する業界の重要都市で、多くの出版関連ブランドが誕生し、その影響は全国に及んでいる。業界団体の上海市書刊(書籍・雑誌)発行業協会によると、鍾書閣、上海三聯書店、朶雲書院、大隠書局などに代表される上海の実店舗書店はここ数年、逆風の中で事業を拡大しており、長江デルタ地域、さらには全国で店舗を構えて国民の読書活動を後押しし、業界から注目を集めている。
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おおまかな統計によると、上海の書店はこの6年間に全国で40店舗を出店している。最も多かったのは長江デルタ地域(12店)、次いで西南地域(8店)、北部地域(5店)、南部地域(4店)だった。省別では浙江省(7店)が最多だった。
上海鍾書実業は2016年から、「最も美しい書店」と呼ばれる鍾書閣の全国チェーン展開に取り組み始めた。現在は各地に28店舗を構えており、上海発祥の書店チェーンでは最も店舗数が多く、最も全国展開に成功している。上海三聯書店も北京市や重慶市などに8店舗を展開している。
大隠書局は21年から長江デルタ地域への進出を開始した。すでに浙江省台州市、江蘇省徐州市に支店を展開している。18年に開業したばかりの朶雲書院は急速に発展しており、ブランドと管理方式を普及させる形で四川省成都市、江蘇省蘇州市、浙江省台州市などに特色ある書店を構えている。
上海の実店舗書店は市外に進出する際、ブランドが積み重ねてきたノウハウや品質、内部メカニズムなどを頼みの綱としている。鍾書閣の場合、各地に展開する28の書店は「チェーン店だがコピーはしない」をブランド普及の理念とし、書店ごとの独自の気質と地元の人的・文化的気質を融合させ、文化的なランドマークを作り上げている。また、上海三聯書店は文化観光業界にも参入し、実店舗書店の枠を超えた融合の新たなモデルを模索している。
これらの上海の実店舗書店は今後1年に、全国でさらに11店舗の出店を計画している。目標とする出店地は長江デルタ地域の各都市のほか、遠く山東省、広西チワン族自治区、天津市、寧夏回族自治区にまで及んでいる。ブランドの活用と確立、運営、共同開発などの方式を通じ、各地の企業と協力して共同で読書スペースを開発し、全国で住民の読書文化形成を後押していくという。(c)Xinhua News/AFPBB News