トランプ氏、デモ隊の「脚撃て」と提案 元国防長官が暴露
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【5月3日 AFP】ドナルド・トランプ(Donald Trump)前米大統領が2020年、ホワイトハウス(White House)周辺で行われた抗議デモに怒りを爆発させ、側近に対し、デモ隊の脚を撃てないのかと尋ねていたことが、当時国防長官を務めていたマーク・エスパー(Mark Esper)氏による新著の抜粋から2日、明らかになった。
米ニュースサイト「アクシオス(Axios)」が入手した抜粋によると、トランプ氏はホワイトハウスの大統領執務室(Oval Office)でエスパー氏に対し、警察による黒人男性殺害事件をめぐり首都ワシントンで行われていた抗議デモについて「顔を赤くして、大声で文句」を言い、「撃てないのか? 脚を撃ったりしたらどうだ?」と発言したとされる。
トランプ氏は以前にも、軍隊を使用した抗議デモ鎮圧を提案したことが報じられており、エスパー氏の主張はこの報道を裏付けるものとみられる。ホワイトハウス周辺のデモでは、警察と州兵が催涙ガスと閃光(せんこう)弾を使用し、デモ隊を排除した。
米紙ニューヨーク・タイムズ(New York Times)のマイケル・ベンダー(Michael Bender)記者が以前に出版した本では、関係筋の話として、マーク・ミリー(Mark Milley)統合参謀本部議長が軍隊の使用に反対していたのに対し、トランプ氏は厳格な対応を求め、「脚か足を撃て」と発言したとされていた。
エスパー氏の新著によると、軍隊が米国民に発砲することを提案したトランプ氏の発言を受け、側近の間では「現実離れした」重い雰囲気が漂ったという。(c)AFP