BBCはダイアナ妃欺いた 1995年インタビュー、独立調査で結論
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【5月21日 AFP】英国の故ダイアナ元皇太子妃(Princess Diana)がチャールズ皇太子(Prince Charles)との結婚生活の破綻を告白した1995年の英国放送協会(BBC)のテレビインタビューをめぐる独立調査結果が20日発表され、BBC記者が元妃を欺いてインタビューに応じさせたとの結論が出された。
調査結果によると、マーティン・バシル(Martin Bashir)記者は、元妃の側近らが元妃監視の見返りとして公安当局から金銭を受け取っていたという虚偽の事実を示した銀行明細の偽造を依頼。これを元妃の弟スペンサー伯爵(Earl Spencer)に見せることで、元妃とのインタビューを取り付け、元妃の信頼を得ることに成功した。
インタビューは1995年11月、BBCの看板ドキュメンタリー番組「パノラマ(Panorama)」で放送された。元妃はその中で、チャールズ皇太子との結婚生活には「3人がいた」と話し、皇太子と現在の妻カミラ夫人(Camilla, Duchess of Cornwall)の愛人関係を暴露したほか、自身の不倫についても告白。番組は当時過去最高となる2280万人が視聴し、数々の賞を受けたが、バシル氏が元妃をどのように説得したかは長らく疑問視されていた。
BBCのティム・デイビー(Tim Davie)会長は、調査結果を全面的に受け入れ、「完全かつ無条件で謝罪する」と表明。BBCはまた、このインタビューを理由に同番組が獲得した賞を返上すると発表した。
バシル氏も謝罪し、銀行明細の偽造を「深く後悔」していると言明。一方で、明細はインタビューに応じた元妃の個人的決断に「全く影響しなかった」と主張し、今でもインタビューに「大きな誇りを持っている」と表明した。(c)AFP/James PHEBY