国際卓球連盟、中国人選手から没収した賞金でフェアプレー賞設立
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【11月6日 AFP】国際卓球連盟(ITTF)は5日、卓球のW杯決勝で広告看板を蹴り壊した張継科(Zhang Jike、チャン・ジーカ、中国)から没収した優勝賞金が、年間フェアプレー賞の制定に使用されると発表した。
10月26日にドイツで開催された卓球のW杯男子シングルス決勝で、張継科は同じ中国出身の馬龍(Ma Long、マ・ロン)に勝利したあと、興奮を抑えきれずコートの周りに設置された大会の主要スポンサー2社の広告看板を蹴り壊し、罰金として優勝賞金4万5000ドル(約517万円)が没収されていた。
ITTFのトーマス・バイカート(Thomas Weikert)会長は、「ITTFはすべての選手たちに感情をあらわにすることを奨励している。残念なことに、張継科がW杯で破壊的で否定的な行動を示してしまい、彼に罰金を科すか、もしくは失格処分にするしかなかった」と述べた。
続けてバイカート会長は、「張継科は五輪金メダリストとして素晴らしい戦いぶりをみせていたため、われわれは彼を失格にせず済んだことを嬉しく思っている」と語っている。
張継科は、自身の失敗が良い方向に進んだことを認め、「罰金がフェアプレー賞のために使われて嬉しい。これは若い選手にとって良いお手本になる」と語った。(c)AFP