【シドニー/オーストラリア 4日 AFP】国内の銀行が茶虎のオスネコ「メシア君(Messiah)」に誤ってクレジットカードを発行していたことがわかった。メシア君のカードの限度額は4200豪ドル(約40万円)。

 飼い主のキャサリン・キャンベル(Katherine Campbell)さんは、バンク・オブ・クイーンズランド(Bank of Queensland)の身元確認システムの安全性を確認する目的で、メシア君の名前を使い2枚目のVisaカード発行を依頼。難なくカードが発行されて、大変驚いたという。

 キャサリンさんは地元紙の取材に対し、澄まし顔のメシア君と新しいVisaカードを撫でながら、次のように語った。
「信じられませんでした。みんなも気をつけたほうがいいし、銀行はもっと安全性に注意して欲しいわ」

 郵送で届けられたカードは、引き落とし口座が勝手にキャサリンさんの口座にされていた上、封筒宛名部分にしっかり「メシア・キャンベル様」と書かれていたという。

 バンク・オブ・クイーンズランドの広報担当者は、ネコにカードを発行したことを認めている。
「調査の結果、銀行側のミスであることが判明しました。2度とこのようなことがないよう、お詫びします」

 今回の事件で、銀行側は今後の方針に注意を促され、むしろ感謝すべきだろう。当のメシア君はといえば、大好きな魚をたくさん買う前にカードを没収されてしまい、何も得るものはなかったようだ。

写真は、おしゃれをする猫。(c)AFP/Yoshikazu TSUNO