【4月20日 AFP】ウクライナで2014年と17年に親ロシア派側に付いて戦ったことで知られる米国人ラッセル・ベントレー氏(64)が、ウクライナ東部ドネツク(Donetsk)州のロシア支配地域で殺害された。ロシアメディアが19日、報じた。

 ロシアの政権寄りテレビ局RTトップのマルガリータ・シモニャン(Margarita Simonyan)氏は、「『テキサス』として知られるラッセル・ベントレー氏は、通称通りテキサス州出身の正真正銘の米国人で、ドネツクで殺害された」「彼はわれわれ同胞のために戦っていた」とソーシャルメディアに投稿した。だが、死亡の経緯について詳細は明らかにしなかった。

 ベントレー氏が所属していた「ボストーク(Vostok)」大隊も、同氏の死亡を認めた上で、「ラッセル・ベントレー氏を殺害した者への極刑」を求め、ウクライナの攻撃によるものではないことを示唆した。

 ドネツク州の警察は今月8日、ベントレー氏について、ウクライナの攻撃による犠牲者の救助に向かったまま行方が分からなくなったと発表していた。

 一方、ベントレー氏の妻リュドミラ氏はテレグラムで、夫がロシア戦車大隊の兵士らに「拉致」されたと訴え、解放するよう呼び掛けていた。

 共産主義者を自称するベントレー氏は、2014年にウクライナの親ロシア派武装勢力に加わり、政権側と戦った。ロシア国籍も取得していた。(c)AFP