【3月24日 AFP】フランス・パリ(Paris)で23日、1週間ほど前から続く深刻な大気汚染を受けて市内を走行する車を半減させる交通規制が実施された。

 市内とその周辺では同日、ナンバープレートの末尾の数字が奇数の車だけに走行を認める措置が取られた。規制に対する批判をかわすため、同日は公共交通機関の運賃が無料とされた。ただし、環境活動家らは当局の対応が遅かったと批判している。

 大気監視機関「エールパリフ(Airparif)」によると、大気汚染物質の濃度は23日も依然として警戒レベルに近い水準だった。しかし、24日には降雨が予想され、状況の改善が見込まれたことから、当初は24日も続ける予定だった規制措置は23日だけで終わらせることになった。同じ地域では1997年に一度、その後は昨年3月17日にも、同様の規制が実施されている。

 セゴレーヌ・ロワイヤル(Segolene Royal)エコロジー・持続可能開発・エネルギー相は警官約750人を首都とその周辺に配置して違反者を取り締まると明らかにしていたが、市内を走行するナンバープレートの末尾が偶数の車はゼロにはならなかった。

 赤信号で止まっていた偶数ナンバーの車の男性は、罰金22ユーロ(約2880円)を払わされる危険があるにもかかわらずなぜ車で市内に入ったのかという質問に、「仕事なんだよ。こんなことで無駄にする時間はないよ」と答えた。