ペルム紀大絶滅は「速く進行」、中国地層分析で判明 研究
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■大量絶滅の期間は最短で1万2000年
研究チームは2011年に大量絶滅が起きた期間を20万年未満とする論文を発表したが、今回は最新の科学技術を用いてこの推定値をさらに絞り込むことができたという。
火山灰層から採取されたサンプルに含まれるウランと鉛の詳細な調査結果は、地球上に当時生息していたほぼすべての動植物の死滅が最短で1万2000年の間に起きたかもしれないことを示唆している。
研究チームが中国・南京地質古生物学研究所(Nanjing Institute of Geology and Paleontology)の研究者らと共同で明らかにしたところによると、大量絶滅の1万年前、海洋中の軽炭素(C12)量が短時間で大きく変動しており、これは大気中にCO2が大量に放出されたことを反映しているという。
海洋では酸性化が劇的に進み、海面温度は10度以上上昇したと思われ、またこの熱で海洋生物の大半が死滅したことも想像に難しくない。
論文の主執筆者で、MITの地球科学専攻の大学院生のセス・バージス(Seth Burgess)氏は、何が起きたにせよ、これが「動植物の大半が生き残りを目指して状況に適応するための十分な時間が取れないうちに、生物圏を不安定にするほど速いペースで」進行したと述べている。
研究チームは現在、噴火の時系列がどのように対比しているかを確認するため、中国からロシアのシベリア・トラップ(Siberian Trap)までの範囲で採取された岩石サンプルの分析を進めている。(c)AFP