【4月6日 CGTN Japanese】中国南部にある広東省深セン市交通運輸局によると3月31日午前、深セン市でスマート電子製品を満載した地元企業所有のTIR(国際道路輸送に関する国際条約に基づく貨物輸送通関の簡便化制度)適用トラックがカザフスタンのアルマトイに向けて出発しました。広東・香港・マカオ大湾区(グレーターベイエリア)からの初めての、地元企業が所有するTIR適用車両による越境貨物輸送の実現でした。

 TIRシステムとは国連の国際道路輸送条約に基づく国際高速道路輸送システムで、物品の越境輸送分野で確立された世界的な通関円滑化システムです。TIRシステム通関手続きの簡素化により通関効率を向上させ、多国間貿易や国際輸送の円滑化と安全性を促進することが目的で、輸送車両は「1回の申告」と「1通の証明」だけで、最終目的地まで行けるという便利なメカニズムです。TIRを適用することで、深センからアルマトイまでの道路輸送所要日数は6日間に短縮され、所要時間は鉄道の半分、価格は空輸の4分の1になりました。欧州までに行く場合、TIRにより時間効率とコストの間に最適なバランスが実現します。TIRを利用した道路輸送は空輸に比べれば遅いが、輸送費用は大幅に低減されます。また、海運や鉄道に比べて大幅に所要日数が短く、価格は空輸の4分の1、鉄道輸送とほぼ同等であることから、TIRは時間とコストのバランスが取れた選択肢となっています。(c)CGTN Japanese/AFPBB News