2月28日、ソウル・金浦国際空港の国際線出発ロビー(c)NEWSIS
2月28日、ソウル・金浦国際空港の国際線出発ロビー(c)NEWSIS

【03月27日 KOREA WAVE】韓国で昨年、年間旅客数1000万人を突破し過去最多を記録したベトナムが、今年も旅行先としての人気を維持すると予想されている。一方で、現地で急速に広がる「はしか」の感染拡大が旅客数に影響を与える可能性があるとして、業界では警戒を強めている。

国土交通省航空ポータルによると、先月のベトナム路線の国際線旅客数は94万9387人で、コロナ以前の2019年同月比で23%増加した。過去最高を記録した昨年同月と比べても2.16%増えており、成長傾向が続いている。

昨年はベトナム路線の旅客数が初めて1000万人を突破し、今や日本に匹敵する人気旅行地となった。旅客数第2位の中国との格差も、2019年2月には59万人だったが、先月は15万9697人まで縮まり、近く2位の座を奪う勢いだ。

これは中国がコロナ以前の水準まで旅客数を回復できていない影響も大きい。昨年の中国路線国際線旅客数は1377万2415人で、2019年(1843万3760人)の約74.7%にとどまっている。結果として、減少した中国路線の一部需要をベトナムが吸収した形だ。今の傾向が続けば、数年内にベトナム路線が中国を上回る可能性も高い。

こうした中、韓国の航空会社もベトナム路線の拡大を進めている。大韓航空は、近年注目を集める観光地ナトランへの運航を1日1便から2便に増便。フーコックも昨年末から今年1月初旬の繁忙期に1日1便から2便に増やして運航した。アシアナ航空は新規就航や増便はなかったものの、▽仁川―ホーチミン(1日2便)▽仁川―ハノイ(同)▽仁川―ダナン(1日1便)など、ベトナム主要都市への運航を続けている。ティーウェイ航空も昨年、▽釜山―ナトラン(5月)、▽大邱―ナトラン(6月再就航)と、ベトナム路線を強化している。

しかし、ベトナムで急速に拡大しているはしかの流行により、旅行を懸念する声も広がっている。ベトナムでは今年初めから約4万人のはしかの疑い患者と5人の死亡者が報告された。韓国でもベトナムを訪れた旅行者やその接触者を中心に、約20人の感染が確認されている。

旅行関連のオンラインコミュニティでは「旅行まであと1週間、心配すぎる」「飛行機キャンセルすべきか」など、不安を訴える声が相次いでいる。

航空業界関係者は「長引く物価高に円高の影響で、物価の安いベトナムを選ぶ旅行者が増えている。(はしか流行の後)予約率は多少下がったが、閑散期であることを考慮すれば大きな影響とは言えず、今後の動向を注視している」と話した。

(c)MONEYTODAY/KOREA WAVE/AFPBB News