26日、慶尚北道義城郡にある孤雲寺が焼失した(c)NEWSIS
26日、慶尚北道義城郡にある孤雲寺が焼失した(c)NEWSIS

【03月26日 KOREA WAVE】「仏様の家に火がついて、家がなくなってしまった。本当に大きな被害だ」

26日午前10時、韓国慶尚北道義城郡丹村面にある「千年古刹」孤雲寺。入り口付近では、チェ・チウォン文学館が焼けた様子が見られた。山火事によって発生した煙で息をするのも苦しい状態だった。

慶尚北道を代表する主要な寺院のひとつである孤雲寺も、山火事の被害を免れることはできなかった。孤雲寺の境内へ向かう道には、ぽつんと置かれた消火器や焼け焦げた枝、火の勢いに倒された木々が見られた。

一柱門を過ぎ、天王門、高仏殿、嘉雲楼に至ると、火災が通り過ぎた孤雲寺の全景が目の前に広がっていた。嘉雲楼、万徳堂、極楽殿など、孤雲寺の多くの建物が山火事で焼け落ち、がれきだけが残っていた。

がれきの中に、ぽつんと立つ梵鐘だけが、この場所がかつて梵鐘閣であったことを物語っていた。火災を免れた大雄宝殿の中では、信徒や関係者たちが片づけに集中していた。

宝物第246号の石造如来坐像が安置されていた薬師殿も、嘉雲楼も焼けてがれきだけとなった。八作屋根の形式を持つ寺院楼閣である嘉雲楼は、従来の楼閣とは異なる独特な構造で自然との調和が優れており、昨年、宝物に指定されたばかりだった。

人的被害はなかったのかという記者の問いに、ある僧侶は「人的被害はなかったが、仏様の家に火がついて家がなくなってしまった。本当に大きな被害だ」と答えた。

3月22日午前11時25分、慶尚北道義城郡一帯で山火事が発生した。大規模な山火事により、安東と義城で約200棟の建物が全焼または一部焼失し、10人以上の人的被害も出ている。

(c)NEWSIS/KOREA WAVE/AFPBB News