【2⽉21⽇ Peopleʼs Daily】青海湖(Qinghai Lake)は中国最大の内陸湖だ。現在の面積は前年同期比28.1平方キロ増の4650.08平方キロに達した。生態の修復により、青海湖の面積は20年連続で拡大している。青海湖国家級自然保護区管理局自然資源資産管理課の孫建青(Sun Jianqing)副課長は、「チベット高原の暖湿化の影響を受けて平均気温と降水量が過去20年間にわたり上昇、増加しました。さらに重要な要因は、われわれが青海湖周辺での生態の修復や砂地と水関連の総合対策を続けていることです」と説明した。

 青海省(Qinghai)海北チベット族自治州(Haibei Tibetan Autonomous Prefecture)海晏県(Haiyan)草原ステーションの石徳栄(Shi Derong)技官によると、青海省は樹種の構成を調整し、高地寒冷砂地に適した技術を開発した。青海湖北東部の砂漠化地域では計50万ムー(約333平方キロ)への対策が実施され、草による総合植生被覆率は60%に達した。

 祁連山脈(Qilian Mountains)に水源があり青海湖に流れ込むブハ川の水量は、青海湖に流れ込む水量の5割以上を占めている。青海省が申請している青海湖国立公園の設立計画では、湖に入る河川の水源区、氷河や凍土などの生態の脆弱(ぜいじゃく)地区、希少動物の生息地のすべてが重点保護区に組み入れられた。ブハ川の水量は安定して増えており、水質の優良率は100%だ。

 現地ではまた、中央政府所管あるいは中国科学院(Chinese Academy of Sciences)に所属する総合観測研究ステーション計3か所が設立され、作業のために監視拠点300か所以上が設置された。設置場所は鳥類の主要生息地24か所、プシバルスキーガゼルの活動地域13か所、生態重点保護地区28か所だ。

 青海湖の生物多様性は絶えず増加し、コイ科の一種である青海湖湟魚の資源量は47倍近くになり、確認された鳥類の群れは281種に達し、年間を通じて観測された水鳥の数は60万6000羽に達した。保護開始当初は300頭未満だったプシバルスキーガゼルの個体数は3400頭以上になった。

 孫副課長は青海湖地域の現状について、湿地面積が増加中、植生の高密度被覆率が増加中、青海湖全体の生態機能が改善中であり、保護区内の砂地、裸地、塩アルカリ化した土地面積がいずれも減少中で、さらに保護区内での生態系保全のための土地面積が変わらない「三増、三減、一不変」が成立していると説明した。

 青海湖周辺の観光地では数年前から施設を改善し、交通関連やサービス施設、駐車場などのインフラを整備してきた。青海湖景勝地保護利用管理局は、設置が承認された12の観光区域での企業と協同組合、地元住民による観光のビジネスモデルを推奨している。観光産業が活性化したことで、地元では2万人余りの雇用が創出された。 同局の馬天成(Ma Tiancheng)副局長は、「設立予定の青海湖国立公園内では6万人以上の人々が生活しています。青海湖周辺の人々が協同組合への出資などの形で参加していただくことで国立公園の受益者になり、生態保護と質の高い発展を皆で推進する計画を立てています」と述べた。(c)Peopleʼs Daily/AFPBB News