【7月6日 AFP】バングラデシュでトップランクに立つチェスのグランドマスターが5日、国内選手権の試合中に脳卒中で倒れて死去したと、関係者が明らかにした。

 バングラデシュチェス連盟(BCF)の事務総長はAFPの取材に対し、ジアウル・ラフマン(Ziaur Rahman)選手(50)が、同じグランドマスターとの国内選手権の12ラウンド目の最中に倒れ、首都ダッカの病院で死亡が確認されたと述べた。

 ホールの部屋にいたプレーヤーや関係者が即座に搬送したが、病院に到着した際、医師からジアウル選手がすでに死亡していたと告げたという。

 対戦相手はジアウル選手が深刻な脳卒中に襲われたことに気づくのに数秒かかったと振り返り、「プレーしていたとき、彼が具合が悪いとは全く感じなかった」「自分の番だった。だから、彼が倒れたとき、水のボトルを取ろうとして体を傾けたのかと思った。だが、彼が転倒したので、急いで病院へ運んだ」と語った。

 バングラデシュにはチェスのグランドマスターが5人おり、ジアウル選手はその最高位にランクされている。国内選手権では複数回の優勝経験があり、2022年にインドで行われたチェスの大会「第44回チェス・オリンピアード(Chess Olympiad)」では、同国代表として出場した。(c)AFP