【6月12日 AFP】米国はウクライナに対し、地対空迎撃ミサイルシステム「パトリオット(Patriot)」1基を数日以内に追加供与する見込みだ。米紙ニューヨーク・タイムズが11日、政府・軍関係者らの話を引用して報じた。

 ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー(Volodymyr Zelensky)大統領は最近、ロシア軍が新たな攻勢を仕掛けている東部ハルキウ(Kharkiv)州を防衛するための2基を含む地対空迎撃ミサイルシステム数基の追加供与を要求。

 独ベルリンで始まったウクライナ復興会議では「ロシアの最大の戦略的優位性は、空における優位性だ。ミサイルと爆弾による攻撃が、ロシア軍の地上進攻を後押ししている」とし、それに対する「答えは防空だ」と強調した。

 ニューヨーク・タイムズによるとウクライナに新たに供与されるのは、現在ポーランドに配備されているパトリオット。

 AFPはこの移転について米国防総省にコメントを求めたが、これまでに回答はない。

 米国がウクライナにパトリオットを供与するのは少なくとも2回目となる。

 ドイツのオラフ・ショルツ(Olaf Scholz)首相は、ウクライナ復興会議での演説で「可能な限りあらゆる手段を通じて、ウクライナの防空態勢を強化」しようと同盟国に訴えた。ドイツはこれまでにパトリオット3基をウクライナに供与している。(c)AFP