【6月7日 AFP】イスラム組織ハマス(Hamas)幹部ウサマ・ハムダン(Osama Hamdan)氏は6日、ジョー・バイデン(Joe Biden)米大統領が公表したパレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)での停戦案について、「口にしただけ」で、それを約束するいかなる文書もハマス側は受け取っていないと述べた。

 バイデン氏が先週公表した3段階から成る停戦案は、人質全員の解放や、紛争で荒廃したガザのハマスが統治しない形で復興する計画につながる内容だった。

 だが、レバノンの首都ベイルートを拠点とするハムダン氏はAFPの取材に対し、停戦案は「バイデン氏が演説で口にしただけで、(正式に)提案されていない」「今のところ米国からは、バイデン氏が演説で述べた内容を約束するような書面は一切提示されていない」と語った。

 また、5月前半に提示された別の停戦案について、バイデン氏が「イスラエルが拒否したことを隠蔽(いんぺい)しようとしたとも主張した。こちらの停戦案をハマスは承認していた。

 ハムダン氏は、戦闘の終結とイスラエル軍のガザからの完全撤退というハマス側の要求の核心部分を満たす内容であれば、どのような提案でも受け入れる意向を示した。(c)AFP