【2月7日 AFP】タイのプームプーン・チットチョープ(Permpoon Chidchob)教育相はこのほど、北朝鮮の教育制度には「規律と愛国心」があるとたたえ、同様の制度の導入に向け北朝鮮に支援を要請した。

 プームプーン氏は先月、北朝鮮の駐タイ大使と会談。その際に語ったもので、国内メディアが発言内容を報じた。

 プームプーン氏は会談で、北朝鮮の教育制度を称賛し、タイ政府も「愛国心と国の指導者に対する尊敬の念を持たせるよう、子どもに規律を学ばせるための教育支援」を行うべきだと述べたとされる。

 アムネスティ・インターナショナル(Amnesty International)は今年の報告書で、北朝鮮の学校教育は表面的で、子どもたちに適切な教育を提供していないと批判。また、初等教育を受けている子どもに教育現場でさまざまな肉体労働を強制していると指摘している。

 タイで北朝鮮の教育制度が称賛されるのは初めてではない。

 2014年のクーデター直後には、当時の教育相が、両国の教育制度は似ているとし、教育交流を通じて両国関係を発展させるべきだと訴えた。

 タイの教育制度をめぐっては、社会に根深く残る家父長主義的・権威主義的な価値観を反映しているとして懸念する声もある。

 昨年には、教師が教室で生徒をたたく動画がSNSで拡散した。(c)AFP