【1月10日 AFP】サッカーフランス・リーグ1、パリ・サンジェルマン(Paris Saint-GermainPSG)のナセル・アル・ケライフィ(Nasser Al-Khelaifi)会長が9日、キリアン・エムバペ(Kylian Mbappe)の残留を望んでいると話し、PSGが「彼にとって最高のクラブ」と主張した。

 エムバペとPSGの契約は6月までで、来季は自由に別のクラブと契約を交わすことができる。しかしアル・ケライフィ会長は国内ラジオ局RMCに対して、「キリアンに残ってほしいということを隠すつもりはない」と話し、「世界最高の選手はキリアンで、彼にとって最高のクラブはPSGだ」と述べた。

 2011年にカタールのオーナーに買収されて以降、PSGは移籍市場に膨大な資金を投じてきたが、まだ欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League)初優勝には手が届かずにいる。エムバペについても、14回の欧州制覇を誇るスペイン1部リーグのレアル・マドリード(Real Madrid)移籍のうわさが以前から根強い。

 それでも会長は「彼には世界最高の練習施設があり、最高の指揮官(ルイス・エンリケ<Luis Enrique>監督)がいる」と主張し、「毎年、確実にチャンピオンズリーグに出場できる。チームも少なくともベスト16に入って、準々決勝、あるいは準決勝や決勝に行けることすらある。われわれは他のビッグクラブとともにそこにいる」と続けた。

 前週には、エムバペの契約交渉に携わっている関係者がAFPに対して、エムバペがPSGから移籍しやすくなるよう100億円を超えるボーナスを放棄していたと明かした。

 日刊紙パリジャンによれば、2022年にエムバペがPSGと延長した契約は、年俸7200万ユーロ(約113億円)に加え、1億5000万ユーロ(約236億円)の契約ボーナスと、1年目に7000万ユーロ(約110億円)、3年目には9000万ユーロ(約142億円)になるロイヤルティーボーナスを受け取る内容だという。

 しかしアル・ケライフィ会長は、エムバペの残留は「金銭の問題ではない」と強調し、「われわれには重要な試合が多く残っているので、どうか彼のことはそっとしておいてほしい」と求めた。

 エムバペはリーグ首位に立つPSGで、今季公式戦24ゴールを挙げている。(c)AFP