イラン、書店を閉鎖 ヒジャブ未着用客入店で
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【12月23日 AFP】イラン警察は22日、ヒジャブ(頭髪を覆うスカーフ)をかぶらず服装規定に違反した女性客を入店させたとして、首都テヘラン中心部にある書店チェーン「Shahr-e-Ketab」の店舗を閉鎖した。改革派日刊紙シャルグがウェブサイトで報じた。
シャルグは閉鎖の理由について、労働組合の規則や内務省令の違反とともに、「ヒジャブをかぶらない客の存在」を挙げている。
書店はインスタグラムに短い声明を出し、当局による閉鎖を認めたが、詳細には言及しなかった。
1979年のイラン革命を受け、83年からイランの女性は頭と首を覆うことを義務付けられている。
だが昨年、クルド系女性のマフサ・アミニ(Mahsa Amini)さんが服装規定に違反した疑いで逮捕され、警察の拘束下で死亡したのをきっかけに大規模な抗議活動が起きて以降、服装規定に従わない女性が増えている。
抗議活動は数か月にわたり、治安要員数十人を含む数百人が死亡、数千人が拘束された。
当局はこの1年、服装規定の執行を強化し、違反した複数の店舗を閉鎖するとともに、公共の場に監視カメラを設置している。
国営メディアは7月、違反者を逮捕するため警察がパトロールを強化したと報じた。9月には、服装規定違反の罰則を強化する法案が議会で可決された。(c)AFP