侵華日軍「731部隊」の「軍と医の協同犯罪」に新たな証拠
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【9月4日 CGTN Japanese】中国北東部のハルビン市(Harbin)に設けられている、中国を侵略した旧日本陸軍731部隊の罪の証拠を展示する「侵華日軍第七三一部隊罪証陳列館」はこのほど、「軍と医療機関の協同犯罪」問題の研究で新たな発見があったことを明らかにしました。今回の発見は「関東陸軍病院将校高等文官職員表」「関東陸軍病院判任文官及び同待遇者職員表」という計6ページの2種類の書類で、日本の国立公文書館が保管しています。
この二つの書類は日本の関東軍が1940年8月19日に作成したもので、ハルビン第一陸軍病院、大連陸軍病院、奉天陸軍病院、牡丹江第一陸軍病院など24の陸軍病院の高等官職員名簿が記載されています。うちハルビン第一陸軍病院は高等官35人による編制で、書類に記載されている24の陸軍病院の中で高等文官の数が最も多い病院であることが分かります。
現在の吉林省(Jilin)長春市(Changchun)農安県(Nong'an)では1940年6月、大賚(ライ)地区でペストが突然流行して、数千人が死亡しました。関東軍の梅津美治郎司令官は731部隊に対して、関東軍臨時ペスト防疫隊を編成していわゆる「ペスト予防・治療」を行うことを命じると同時に、ハルビン第一陸軍病院に防疫及び診療業務への参加を求めました。
関東軍がハルビン第一陸軍病院を731部隊のペスト菌の「予防と治療」に派遣し参加させたことからは、ハルビン第一陸軍病院がその前から731部隊と業務提携しており、さらに当時としてはレベルが比較的高い実験解剖の医学医療技術を持っていたと推定できます。731部隊やハルビン第一陸軍病院を主体とする「関東軍臨時ペスト防疫隊」は、「防疫」を展開するという名目で、実際にはペスト菌を使った攻撃結果を検証しました。
今回の発見により、ハルビン第一陸軍病院が中国を侵略した731部隊と密接な関係を持ち、731部隊による医学犯罪の延長線上にある機構であり、日本の細菌戦の重要な参加者であり関係者であることが、より明確になりました。また、731部隊が行った人体実験と細菌戦は、日本の戦時医療機関の協力により実施されたものであることが改めて確実になりました。この資料には非常に重要な価値があるとみられています。(c)CGTN Japanese/AFPBB News