【8月30日 Xinhua News】中国外交部の汪文斌(Wang Wenbin)報道官は28日、米国が中国人留学生を歓迎する姿勢を実際の行動に移し、偏見と差別に満ちた第10043号大統領令を撤回して、国の安全保障を口実とした訪米中国人留学生への抑圧をやめるよう促した。

 汪報道官は同日の定例記者会見で、米連邦捜査局(FBI)が中国人留学生1人の米国留学申請資料を盗み取り、いわゆる「ビザ詐欺」の罪で逮捕、起訴したほか、米税関・国境警備局(CBP)が米国に入国した中国人留学生3人を証拠、根拠不足にもかかわらず拘留し、取り調べた上で送還したとの報道についてコメントを求められ、次のように述べた。

 米国は理由なく中国人留学生を拘留し、取り調べ、送還し、中国人留学生にでっち上げの罪を着せた。これは政治目的による無差別な抑圧、迫害であり、中国は断固反対する。

 人的・文化的交流は中米関係の社会的根幹であり、学術や教育、科学技術の交流は中米の人的・文化的交流を構成する重要な一部である。米国は両国の教育分野などでの人的・文化的交流を支援し、中国人留学生を歓迎すると何度も口にしているが、実際は前政権の誤ったやり方を依然として継続し、国の安全保障という概念を乱用し、中国人学生の米国での学習や研究を制限、抑圧し、米国に赴く中国人留学生の合法的な権利と利益を著しく害するとともに、中米間の正常な人的・文化的交流や教育協力の雰囲気を著しく損なっている。

 われわれは、米国が中国人留学生を歓迎する姿勢を実際の行動に移し、偏見と差別に満ちた第10043号大統領令を撤回し、国の安全保障を口実にした訪米中国人留学生への抑圧をやめるよう促す。中国は引き続き必要な措置を講じて中国公民の合法的権利、利益を守るとともに、訪米留学生に対し関連のリスクについて注意喚起する。(c)Xinhua News/AFPBB News