中国竹産業、2035年に1兆元市場へ プラスチック代替で急成長
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【12月6日 Xinhua News】竹を使った新たな産業の経済効果がここ数年、注目を集めている。中国国家林業・草原局など10部門は昨年発表した「竹産業の革新的発展の推進加速に関する意見」の中で、全国の竹産業の総生産額が2025年に7千億元(1元=約19円)、35年に1兆元を超えるとの見通しを示した。この数値に基づく試算では、年平均成長率が約17%に達する。
データによると、世界でPVC(ポリ塩化ビニール)製品の代わりに年間6億トンの竹を使用すれば、40億トンの二酸化炭素(CO2)排出を削減できる。竹産業は環境に配慮した「グリーン産業」として世界的に認められている。
中国は世界でも竹資源の種類が豊富で、竹製品生産の歴史が古く、竹文化が色濃く根付いている国と言える。産業コンサルティングを手掛ける中商産業研究院の報告書「2021年中国竹加工産業チェーン川上・川中・川下市場分析」によると、国内の竹資源は77・6%が福建、江西、四川、湖南、浙江、広東の6省に分布している。
中国の竹林面積は701万ヘクタールに上り、世界全体の5分の1を占める。中国竹産業の20年の総生産額は3200億元に迫り、貿易額は22億ドル(1ドル=約135円)超と世界の約6割を占めた。中国の竹産業はすでに資源育成から加工・利用、技術開発、国内外の取引に至る発展体系を構築している。(c)Xinhua News/AFPBB News