【5月31日 AFP】オーストラリア・バスケットボール女子のスター選手、エリザベス・キャンベージ(Elizabeth "Liz" Cambage)は30日、昨夏の東京五輪を控えた練習試合でナイジェリア代表チームに人種差別的な言葉を使用した疑惑を否定した。

 オパールズ(Opals、オーストラリア代表チームの愛称)女子の大黒柱だった30歳のキャンベージは、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)を防ぐための「恐ろしい」隔離によるメンタルヘルスへの悪影響を理由に、東京五輪の直前に代表を退いた。

 しかし、豪メディア大手ニューズ・コープ・オーストラリア(News Corp Australia)はこの週末、米国での非公開の練習試合中に同選手が暴言を吐いたとする動画を公開し、「ラスベガス(Las Vegas)における5分間の騒動が、キャンベージのオパールズでのキャリアを終わらせた」と報じた。

 同メディアによると、「オーストラリアの選手数人とナイジェリアの選手3人」が小競り合いとなった後、キャンベージは相手チームに向かって「第三世界へ帰れ」と言い放った上に、「モンキーズ」と呼んでいたという。

 英ロンドン出身でナイジェリア人の父親を持つキャンベージは、自身のインスタグラム(Instagram)に疑惑を否定するコメント文を投稿。「豪メディアで伝えられた出来事や疑惑にとても失望していると同時に傷ついている。再現動画は不正確で誤解を与えるもの」とし、「ナイジェリアチームに向かって、報道されているような人種差別言葉は使っていない」と主張した。(c)AFP