米長官、世界秩序維持へ中国と活発な競争
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【5月27日 AFP】米国のアントニー・ブリンケン(Antony Blinken)国務長官は26日、ワシントン市内で対中国戦略について演説し、既存の世界秩序を守るため、中国と活発な競争を展開していくとの考えを示した。ただ、「冷戦(Cold War)状態」になるのは望まないと述べた。
ブリンケン氏は、ロシアによるウクライナ侵攻が国際社会の注目を集める中、「(中国は)国際秩序に対する最も深刻で長期的な課題になる」と指摘した。その上で「中国は国際秩序を再構築する意図を持ち、経済や外交、軍事、技術の面で実行に移せる唯一の国家だ」との認識を示した。
さらにブリンケン氏は「中国の構想は過去75年間の世界の発展を支えた普遍的な価値観からわれわれを遠ざけることだ」と主張し、「(ジョー・)バイデン(Joe Biden)大統領はこの10年間は決定的に重要だと確信している」と述べた。
国務長官の演説に対し、中国外務省の汪文斌(Wang Wenbin)報道官は27日の記者会見で、「誤った情報を広め、中国の脅威を誇張するとともに、中国の内政に干渉し、中国の国内および外交政策を中傷するものだ」と反発した。
さらに報道官は「中国の発展を封じたり、抑圧したりして、米国の覇権や大国の立場を維持」する米政府の意図を示すものだと批判した。(c)AFP