アストラ製ワクチン、3回接種でオミクロン株にも効果か
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【12月24日 AFP】英製薬大手アストラゼネカ(AstraZeneca)は23日、同社製の新型コロナウイルスワクチン「バキスゼブリア(Vaxzevria)」について、3回目の接種(ブースター接種)で変異株「オミクロン株」に対する抗体量が「大幅に」増えたとする研究結果を発表した。
同社によると、3回目接種によるオミクロン株の中和効果は、デルタ株に対する2回目接種の効果と「ほぼ同じ」だった。追加接種を受けた人の中和抗体の量は、感染して自然治癒した人よりも多かったという。
研究は、ワクチンを共同開発した英オックスフォード大学(University of Oxford)が実施。同大のジョン・ベル(John Bell)教授は、「今回の結果は、特にオミクロン株など懸念される変異株の拡散を抑制する上で、国レベルのワクチン戦略の一環としての3回目接種を後押しするものだ」とコメントした。
オミクロン株については、デルタ株などの従来株よりも重症化しないことが最新データで示されているが、感染者の急増で医療体制が逼迫(ひっぱく)し、死者の増加につながる可能性が懸念されている。
アストラゼネカは同時に、新型ウイルス感染症の予防薬として開発した抗体カクテル療法「エブシェルド(Evusheld)」が、オミクロン株に対して「中和活性を維持」したとする試験結果も明らかにした。(c)AFP/Roland JACKSON