【7月11日 AFP】11日に行われるテニス、ウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2021)の男子シングルス決勝では、大会第1シードのノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)が、ヘビー級ボクサー並みの体格を持つ強打のマッテオ・ベレッティーニ(Matteo Berrettini、イタリア)相手に、男子では最多タイとなる四大大会(グランドスラム)20勝目を目指す。

 優勝すればジョコビッチはロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)とラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)のグランドスラム最多優勝記録に並ぶ。また今季はすでに全豪オープン(Australian Open Tennis Tournament 2021)で自身9回目、全仏オープン(French Open 2021)で2回目の優勝を飾っており、男子では約50年ぶりの年間グランドスラムまであと一つに迫る。

 ジョコビッチにとってはウィンブルドン7回目、グランドスラム通算では30回目の決勝で、これよりも多く決勝に出ているのは31回のフェデラーしかいない。しかもフェデラーは、34歳のジョコビッチよりも5歳上となっている。

 グランドスラム制覇について、ジョコビッチは「自分にとってはすべてだ。だからここにいるし、そのためにプレーしている」と話している。

 全仏オープンでは、グランドスラム全4大会で複数回優勝した史上3人目の男子選手となったが、「(ウィンブルドン開催地の)ロンドン入りする前に、次もグランドスラムのトロフィーを争う位置にいる自分をイメージしてきた」とのことで、「非常に良い位置につけている。決勝ではどんなことも起こり得るが、もちろん経験ではこちらに分がある」と意気込んだ。

 ジョコビッチにとってはツアー通算85回目の優勝が懸かった試合に勝ち進んだことで、生涯獲得賞金が1億5000万ドル(約165億円)を突破することも決まった。