【6月28日 AFP】新型コロナウイルス流行の第3波に見舞われているロシアの首都モスクワと第2の都市サンクトペテルブルク(St. Petersburg)で28日、過去24時間の死者が過去最多を記録した。公式統計で分かった。

 同国ではインドで最初に確認された感染力が強い変異株「デルタ株」が拡大し、感染者数が急増している。

 過去24時間の死者はモスクワでは124人、サンクトペテルブルクでは110人で、いずれも週末に報告された最多数を上回った。

 流行の中心地であるモスクワでは、数か月にわたり生活がほぼ平常に戻っていたが、感染拡大を受けて再び規制が導入されている。

 サンクトペテルブルクでは来月2日にサッカー欧州選手権(UEFA Euro 2020)の準々決勝が予定されている。ロシアの大会運営当局は28日、AFPに対し、試合は予定通り行われると話した。

 ロシアではワクチン接種が進んでおらず、今回の感染者急増に拍車を掛けている。

 昨年12月から無料接種が開始されたものの、当局やメディア発表に基づくコロナ統計情報サイトによると、人口約1億4600万人のうち、1回でも接種を受けた人は28日時点で2120万人にとどまっている。(c)AFP