【6月19日 AFP】ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領の政権内で最高位のアフリカ系米国人の一人、メアリー・エリザベス・テーラー(Mary Elizabeth Taylor)米国務次官補(立法担当)が18日、全米に広がった反人種差別デモをめぐるトランプ氏の対応に懸念を表明し、辞表を提出した。米紙ワシントン・ポスト(Washington Post)が報じた。

 30歳のテーラー氏は、共和党のミッチ・マコネル(Mitch McConnell)院内総務の側近やホワイトハウス(White House)勤務を経て2018年、最年少かつ黒人女性初の立法担当の国務次官補に就任し、マイク・ポンペオ(Mike Pompeo)国務長官と米連邦議会との間の連絡役を務めていた。

 しかし、同紙によるとテーラー氏は、体系的な人種差別や警察の過剰な力の行使への抗議の広がりに対するトランプ氏の対応について、「私の中核的価値観と信念に明確に反する」と批判。「自分の良心に従わなくてはならない。立法担当国務次官補を辞任する」と表明した。

 同紙によればテーラー氏は今月、国務省の職員約60人にメッセージを送信し、黒人男性ジョージ・フロイド(George Floyd)さんがミネアポリス(Minneapolis)で警察に拘束された際に死亡した事件に心を痛める人々への連帯を示していたという。(c)AFP