【4月8日 AFP】新型コロナウイルス対策としてロックダウン(都市封鎖)が実施されているイタリアで、間もなく迎えるイースター(Easter、復活祭)関連商品のネット通販価格が高騰している。

 世界でも特に流行が深刻なイタリアでは厳格な封鎖措置が取られており、買い物は最寄りの店舗に制限されている。そのためネット通販が爆発的人気となっており、マスクや消毒用製品ではすでに同様の価格高騰が起きていた。

 警告を発している同国の消費者保護団体フェデルコンスマトリ(Federconsumatori)は、カトリック大国イタリアにとって重要な祝日であるイースター関連のチョコレートやケーキなど菓子類のネット通販価格が店頭価格の最大1.7倍近くにまで高騰しているとして、政府に取り締まりを求めた。一方、店頭価格は例年よりも多少高い程度にとどまっているという。

 例えばイースター商品のうち、ハト形のパウンドケーキ「コロンバ・ディ・パスクア(Colomba di Pasqua)」について見てみると、店頭価格が平均9.69ユーロ(約1150円)なのに対し、ネット通販価格は19.99ユーロ(約2400円)にまで高騰している。卵形のチョコレートも同様で、ネット通販は店頭価格よりも平均して約4割高い。

 フェデルコンスマトリは「行きすぎだ」と批判。「ただでさえ各家庭はこの非常事態によって精神的にも経済的にもつらい状況にあり、イースターもささやかに祝おうとしている中で関連商品の値上げはいっそうの打撃であり、一部のネット通販業者の投機的な態度は問題だ」と指摘した。(c)AFP