国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウオッチ代表、香港入りを拒否される
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【1月13日 AFP】国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウオッチ(HRW)のケネス・ロス(Kenneth Roth)代表は12日、同団体の年次報告書を発表するために香港に到着した際、入域を拒否されたと語った。香港では民主派デモの混乱が数か月間続いている。
ロス氏は15日に記者会見を行ってHRWの最新の国際調査報告書を公表する予定だった。報告書では国際的な人権団体に対する中国の「集中的攻撃」を批判している。
ロス氏は「人権擁護の国際的取り組みに対する中国政府の攻撃の強化に、注目を集めたいと思っていた」と述べ、「私の香港入りを拒否したことが、この問題を鮮明に示している」と語った。
米ニューヨークを本拠地とするHRWの代表を長年務めるロス氏によると、香港の空港で当局から追い返されたという。
同氏はツイッター(Twitter)に「以前は香港に自由に入れたが、今回は初めて阻止された」と語ったビデオを投稿した。
中国は、米国が香港の民主派運動を支援する法案を可決したことへの報復措置として、昨年12月、HRWを含む米国の非政府組織(NGO)に制裁を科すと発表した。
昨年6月に始まった民主派デモによる混乱は、元英植民地の香港にとって、1997年の中国返還以降、最大の危機となっている。(c)AFP