【4月23日 東方新報】中国国家統計局は17日、2019年第1四半期(1~3月)の国内総生産(GDP)が前年同期比6.4%増の21兆3433億元(約357兆円)だったと発表した。伸び率は前年第4四半期(10~12月)の水準を維持。同時に発表された雇用、物価、収入などの経済主要指標も全体的に予想を上回った。これらは、今年の中国経済が平穏な滑り出しを実現し、そのことが市場の信頼を奮い起こし、さらに通年の経済成長で予定目標を達成するための良好な基礎を築いたことも示している。中国国際放送局(CRI)が報じた。

 具体的には、第1四半期の中国経済の状況には次の3つの特徴がある。

 まずは、安定を保ちつつ成長という傾向がさらに鮮明になったことだ。第1四半期の成長率6.4%は、中国政府が設定した6~6.5%の成長目標の範囲内であり、国際通貨基金(IMF)が中国経済について示した最新の成長予測である6.3%を上回っている。第1四半期には都市部で通年目標の29.5%に相当する324万人分の雇用が創出された。全国住民の1人当たり可処分所得の実質成長率は、GDP成長率を上回る6.8%だった。全国消費者物価指数(CPI)は1.5%という穏やかな上昇を示した。生産者物価指数(PPI)は0.4%で小幅な上昇だった。これらは、中国経済が下押し圧力をかなりの程度まではねのけていることを意味している。

 次の特徴としては、経済構造がさらに改善されていることだ。中国経済は今まさに、質の高い発展に転換しようとしている。中でも重要な判断基準は構造改革の程度だ。GDP全体に占めるサービス業の比重は第1四半期に57.3%となり、成長率ではハイテク産業が7.8%成長、戦略的新興産業が6.7%成長だった。最終消費支出の経済成長に対する貢献度は、各指標のうち最大の65.1%だった。中西部地区の工業、投資の成長率は全国平均を明らかに上回った。産業、需要、地域の3つの角度から見て、供給側の構造改革はさらに一歩前進し、経済構造はレベルアップし続けている。

 3点目の特徴は、市場の信頼がさらに強まったことだ。資本と市場にとって、信頼とは「黄金よりも大切」なものだ。第1四半期に、中国の消費者信頼感指数は前期比で3.2ポイント上昇した。外国と香港・マカオ・台湾からの投資企業が1.4%増えた。商品の輸出入は前年同期比3.7%増だった。3月の購買担当者景気指数(PMI)は景気回復を示す50を再び上回った。(c)東方新報/AFPBB News