■経済危機、公共政策の不足

 2007年から2014年の任期中、W杯と五輪準備の双方に携わったセルヒオ・カブラル(Sergio Cabral)元州知事は、数百万ドルを横領した罪で禁錮14年を言い渡された。横領金の一部は回収され、退職公務員15万人の未払い賃金に充てられた。

 それでも、市財政の厳しい状況は好転せず、最も支援を必要としている人への救済は滞ったままとなっている。

 市民オンブズマンの1人は、「リオのホームレスの急増は主に経済危機が原因だが、公共政策の不足も同様に問題」と指摘する。

 このソーシャルサービスの不足分を補っているのが、教会やNGOのボランティアたちだ。彼らは、ホームレスの人たちに朝食を配ったりする通常の活動以外にヨガ教室なども定期的に開催している。(c)AFP/Carola SOLÉ