【10月12日 AFP】上海マスターズ(2014 Shanghai Rolex Masters)準決勝で、ノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)に勝利したロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)は、大会の序盤で苦しんだことが、この重要な白星につながったと話した。

 33歳のフェデラーは、6-4、6-4でジョコビッチを下した試合の最中も、計5回に及ぶマッチポイントをしのいだレオナルド・メイヤー(Leonardo Mayer、アルゼンチン)との2回戦のことが、頭から離れなかったという。

「試合の中盤、そのことを考えていた。第1セットを奪い、ブレークしながら『うーん。僕はここにいて良いのか?いや、今ここにいるんだから全力を出そう』ってね」

「今でも、自分がどれだけ幸運だったかと思う。大会で勝ち進むことができて、本当にラッキーだと感じる。でも、そういうものなんだね」

「プレーがうまくいっていて、自信があるときは特に、自分が幸せだと信じるんだ。休暇を経て、心がすっきりしている。それもあって、この大会では勝ちたいと思っているんだ」

 フェデラーは、世界ランク2位に浮上することが決まっており、ジル・シモン(Gilles Simon、フランス)との決勝で勝利すれば、キャリア81個目のタイトルを獲得することになる。

 上海旗忠森林体育城テニスセンター(Shanghai Qi Zhong Stadium)には、熱心なフェデラーのファンが集まっており、本人もその期待を裏切るようなことはないとしているが、好調を維持しているシモンとの試合は、そう簡単にはいかないと考えているようだ。

「戦術的なプレーで、多くの球数を打ってくるだろう。でも、期待外れの試合にするつもりはない。自信を持っている」

「でも、面白い作戦を仕掛けてくるかもしれないね。彼は違うタイプの選手だし、物事を吸収したり、先を見たりする力がある」

「自信に満ちている今、すべてがうまくいっていると感じて、手強い相手になっているかもしれないね」

(c)AFP