【10月12日 AFP】米大手格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)と欧州系格付け会社フィッチ・レーティングス(Fitch Ratings)はともに11日、サンタンデール銀行(Banco Santander)やビルバオ・ビスカヤ・アルヘンタリア銀行(Banco Bilbao Vizcaya ArgentariaBBAA)などスペインの銀行の格付けを一斉に引き下げた。

 スペインの銀行10行の格付けを引き下げたS&Pはその理由として、「スペイン経済の成長見通しは予想より悪く、不動産市場の低迷は続いており、資本市場の混乱は強まっている。向こう1年3か月~1年半は、スペインの銀行の財務状況は、同国経済の不均衡の調整の影響を受ける恐れがある」ことを挙げた。

 S&Pはサンタンデール銀行とBBAAの見通しをともに「ネガティブ」とし、両行の格付けを「AA」から「AA-」に1段階引き下げた。

 一方、6行の格付けを引き下げたフィッチは、サンタンデール銀行をそれまでの1段階下の「AA-」に、BBAAを同じく1段階下げて「A+」とした。フィッチは今回の引き下げについて、前週スペイン国債の格付けを2段階引き下げ「AA-」としたことに続く措置で、状況によっては今後さらなる引き下げもありうると発表している。(c)AFP