【5月23日 AFP】イングランド・プレミアリーグ、アーセナル（Arsenal）のアーセン・ベンゲル（Arsene Wenger）監督が22日、レアル・マドリード（Real Madrid）との関係が取りざたされた自身の将来に対する憶測の沈静化に動いた。

　レアル・マドリードの会長選挙でフロレンティノ・ペレス（Florentino Perez）氏が当選した場合、同クラブを率いることは「興味深いプロジェクト」と語ったことがベンゲル監督が退団の準備を進めているという報道を加熱させていたが、この発言はアーセナル上層部へのけん制であった。

　先日の株主総会でのファンからの批判にも不満を示していたベンゲル監督だったが、誤解を解くためにチームの上層部と会談し、22日には自身のクラブに対する忠誠心には疑いの余地がないとした。

　ベンゲル監督は「私はこれまで常にこのクラブに対する責任を果たしてきた。良い時も悪い時も、そして最悪の時もだ。私の献身を疑う者がいるとは思わない。長期間にわたる仕事をしていると、一時的な停滞で人々は不満を抱くものだ。ここにいる間ずっと私は他のクラブと接触を持ってきたが、私のほうからは何も起きなかった。人が言うことや新聞に書かれることは制御できない。私にある雑音や接触の全てを否定することはできない。私の忠誠心はこれまでと同様に強く、ある日もし変化があったらお知らせしますよ」と語っている。

　欧州チャンピオンズリーグ（UEFA Champions League 2008-09）とFAカップ（FA Cup 2008-09）では準決勝で敗退し、アーセナルは4シーズン連続で無冠に終わっているが、ベンゲル監督は過去数シーズンの欧州の舞台での成績は、レアル・マドリードを上回っているとしている。

　ベンゲル監督は「毎週同じことを繰り返し言う必要はない。最近は失望もあったが、全体としては8か月前から改善したチームをとても誇りに思う。レアル・マドリードに関して言うならば、彼らは巨額を無駄に費やし、チャンピオンズリーグでは5シーズン連続で16強入りを逃している。トロフィーを獲得できなかったことは本当に申し訳ないと思うが、多くのクラブは我々の過去4年間の成績を誇りとするだろう」と語っている。(c)AFP