四川大地震で生徒を残して逃げた教師、再就職はおあずけ
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【12月28日 AFP】今年5月に発生した中国・四川大地震で、生徒を置き去りにして逃げた教師と雇用契約を結んだ学校が、抗議を受けて採用を無期限延期した。国営新華社(Xinhua)通信が28日報じた。
範美忠(Fan Meizhong)さんは5月12日の四川大地震の際、震源地近くにある校舎から逃げたことを認めた。これを機に中国政府は新たな教師の倫理基準を作成した。
「逃げた範」として知られることになった範さんはこの数か月間は注目されていなかったが、前週、北京(Beijing)の私立・開華教育学校(Keyfind Education School)が範さんと2年契約を結んだと発表したことで再び注目が集まった。
同校は28日、新華社に対し、範さんの採用を無期限に延期することを決定したと明らかにした。しかし範さんに機会を与えるという決定について後悔はしていないと強調した。
範さんの生徒の中に地震で亡くなった人はいない。論争は範さんがとっさに逃げたことより、範さんが地震の10日後に投稿した、自分は娘のために逃げたと生徒に語ったときのことを詳しく説明したネット上の書き込みをめぐって白熱した。
ネットユーザーからは解雇を求めるなど激しい非難が集まったが、範さんは大多数の人が恐らく取るであろう行動を取り、それを認める勇気を持っていたとして擁護する声もあった。
同校は、範さんの発言は自分の欠点を見つめる勇気という優れた教師の素質があることを示しており、批判を受けたことが範さんにとって自分を高めるきっかけにもなったと述べた。
範さんは28日、新華社通信に対し「学校にはなんらかの圧力が掛かったのかもしれないが、わたしは人びとが自分のことをどう言おうが気にしないので圧力は感じない」と話した。(c)AFP
範美忠(Fan Meizhong)さんは5月12日の四川大地震の際、震源地近くにある校舎から逃げたことを認めた。これを機に中国政府は新たな教師の倫理基準を作成した。
「逃げた範」として知られることになった範さんはこの数か月間は注目されていなかったが、前週、北京(Beijing)の私立・開華教育学校(Keyfind Education School)が範さんと2年契約を結んだと発表したことで再び注目が集まった。
同校は28日、新華社に対し、範さんの採用を無期限に延期することを決定したと明らかにした。しかし範さんに機会を与えるという決定について後悔はしていないと強調した。
範さんの生徒の中に地震で亡くなった人はいない。論争は範さんがとっさに逃げたことより、範さんが地震の10日後に投稿した、自分は娘のために逃げたと生徒に語ったときのことを詳しく説明したネット上の書き込みをめぐって白熱した。
ネットユーザーからは解雇を求めるなど激しい非難が集まったが、範さんは大多数の人が恐らく取るであろう行動を取り、それを認める勇気を持っていたとして擁護する声もあった。
同校は、範さんの発言は自分の欠点を見つめる勇気という優れた教師の素質があることを示しており、批判を受けたことが範さんにとって自分を高めるきっかけにもなったと述べた。
範さんは28日、新華社通信に対し「学校にはなんらかの圧力が掛かったのかもしれないが、わたしは人びとが自分のことをどう言おうが気にしないので圧力は感じない」と話した。(c)AFP