【6月17日 MODE PRESS】海外メディアが取り上げるような日流ブームは、フランスのジャパンエキスポなどきゃりーぱみゅぱみゅのような「原宿系」ファッションから漫画から飛び出してきたようなコスプレイヤー、または日本のアイドルAKBなどを思い浮かべるが、韓国における日流ブームはそのどれもが違うようだ。

■日本の韓流ブームとのギャップ

 まず、日本における韓流ブームと言えば、K-POPの影響が大きいといえるだろう。少女時代のミュージックビデオのような派手で個性的な衣装や、BIG BANGが身につけているMCMやBOY LONDONなど“ファッション”が今や時代を反映させた代名詞となっている。しかし当の韓国ではそのようなファッションの文化は薄いようだ。

■歴史的背景から観る日流文化

 韓国は戦後、自国文化の保護などの理由のため「日本の大衆文化の流入制限」という法律を制定し、自国の地上派テレビにおける日本のドラマ・映画、日本語の歌の放映を法律で強く制限していたが、2004年の第4次解放を機に日本の大衆文化が解禁されてきた。現在では、NHKのみならず、日本の番組を専門に流すチャンネルJが存在し、日本のドラマや映画からファッションを参考にすることができるのである。

■洗練されたNIPPON FEEL

 韓国の女性ファッション雑誌「SINGLES」では、コレクションスナップやタレントのファッションページの中に何ページにも渡り「日本のメイク」特集が組まれ、日本でもモデルとして活動する羅ゆみさんがモデルとなり、KATEなどの日本製品を使ったメイク方法が紹介されている。

 ファッションに興味を持っている人の約半数が、日本女性のファッション文化に関心があり、日本のViViやCanCam、JJを参考にしているという。韓国では、コンサバ系=美人というイメージがあり、エビちゃんやモエちゃん、佐々木希など「綺麗で可愛らしい」「華奢で女性らしくて優しい」という日本女性像が憧れの的になり、そのような洗練されたスタイルを「NIPPON FEEL」と総称している。

 しかし、NIPPON FEELといっても、学生は学生らしくという風潮がある為表立ってはできないというのも現状。話は少し逸れるが、学歴社会が根強く残る韓国において、受験生の勉強時間は驚異的なもの。今年の1月から通っている韓国語スクールの先生は、朝8時から夜10時まで学校へ行き、自宅へ戻り夜ご飯を食べたあと夜の12時から夜中の3時まで塾へ行く、という生活をしていたのだ。日本へ来た韓国人が口を揃えて、平日の夕方に女子高生が制服で遊んでいることに違和感を感じると言っていた程だ。

 K-POPからみる韓国ファッションと実際の韓国トレンドにはギャップがあるが、度々訪れる日本人観光客がある意味ファッションアイコンとなっているのかもしれない。

次回は、韓国人の恋愛事情について探っていきたいと思う。【大田明弥】
■取材協力/鈴木ひろみ
(c)MODE PRESS

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