＜インタビュー＞ロンドンのアイコン的セレクトショップ「b STORE」とは？創設者マシュー・マーフィー
このニュースをシェア
【3月29日 MODE PRESS】2001年にロンドンに誕生して以来、こだわりのあるセレクトと斬新な企画で世界中から注目されている「ビーストア（b STORE）」が10周年を迎えた。この記念すべき10周年に、トゥモローランド渋谷店では3月16日から4月1日まで日本初のポップアップストアをオープンする。
■b STOREらしいラインアップ、新ブランドやコラボ企画も積極的
b STOREは、“身近かつモダン”をコンセプトに展開するユニークなセレクトショップだ。取り扱うブランドやアイテムについても、これらのコンセプトを軸に決めている。「ひとつひとつのアイテムやブランドがb STOREと相性が良いかどうかが重要です。有名ブランドだから取り扱うということはありません」と語るのはディレクター兼デザイナー、マシュー・マーフィー（Matthew Murphy）氏。設立当初、ロンドンの新進デザイナーズブランドのみを取り扱っていたが、ここ数年で海外ブランドの割合も増えている。「若手のサポートという意味で、ロンドンを拠点に活動するデザイナーの卒業コレクションやデビューコレクションを取り扱っています。例えばピーター・イェンセン（Peter Jensen）は卒業時からの付き合いで、彼もショップと同じ10周年を迎えました。若いデザイナーが成長し、人気とともに価格も上がりbSTOREと合わなくなることもありますが、それは構いません。b STOREもまた新たなブランドを発掘していきます」とマシュー氏は続ける。特に英ブランドのラインアップが豊富だが、“新しさ”を大切にしているため「どこのショップでも取り扱っているようなヘリテージブランドは扱っていない」という。
06年にスタートしたオリジナルブランドも高い人気を誇る。12年春夏シーズンからウィメンズにも力を入れており、「最初はメンズのみでしたが、ショップでメンズアイテムを購入する女性もいたのでウィメンズも始めました。デザイナーは異なりますが、インスピレーションは一緒です。ウィメンズはメンズに関連性を持たせながら、フェミニンに仕上げています。気を使って着る高級服ではなく、どんな女性でも自分のスタイルにミックスし、デイリーに着ることができるコレクションです」と語る。
話題性のあるコラボも多く手がけている。老舗ブランドとタッグを組むことも多々あるが、そこにも“新しさ”を大切にするb STOREらしさが光る。「リバティ（LIBERTY）とのコラボレーションは、メンズが4シーズン目、ウィメンズが2シーズン目になります。リバティの膨大なアーカイブからプリントを選び、そのまま使うのではなく、デジタルプリント化するなどモダンに仕上げています。ダッフルコートの老舗グローバーオール（GLOVERALL）とのコラボレーションも、生地やデザインで新しさを吹き込んでいます」とマシュー氏。
■パーソナルな体験ができるこだわりの空間
b STOREを語る上で取り扱うブランドと並んで特筆すべきは、こだわりある空間だ。店内は服、アクセサリー、家具、雑貨などカテゴリー別に展示されていない店内は、訪れたお客たちを宝物探しの旅へと誘う。随所に散りばめられた“宝物”をワクワクしながら童心に戻ったかのように探す大人たちの姿はまさにb STOREの狙い通りといえるだろう。「見るものがたくさんあるので、お客さんは最低でも20分ほどは滞在していきます。私は“コンセプトストア”や“ライフスタイルストア”という表現は好きではありません。もっとパーソナルな、ひとりひとりが“体験できる”ストアを心がけています。品揃えやエキシビションの企画を変え、毎月来る常連も常に新鮮さを感じられるショップです」。多くのショップが並ぶロンドン中心部で、人々がb STOREを訪れる理由についてマシュー氏は「サービスと雰囲気、そしてそれらを通じて『買わなくてもまた行きたい』と思う体験ができること」だと分析する。
この10年間で店舗を増やすことなく1店舗展開を続けてきたことについて、「店舗を増やすこともできますが、（共同創業者の）カーク・ビーティ（Kirk Beattie）と私がお店にいるのを楽しみに来てくれる顧客も多く、いまのすばらしいスタッフと同レベルのチームを作るのはとても難しい。『bSTOREに成功してほしいけれど、成功しすぎて親近感がなくなるのは淋しい』と思っている常連が多いのも一因ですね」とマシュー氏。
■ブランドを通じてb STOREを広げたい
今回のポップアップショップ展開について、「大切なマーケットである日本で、b STOREについてもっと発信する必要があると思いました。今後は、ブランドを通じてbSTORE、そして我々のコンセプトを広めていきたい」と語る。ショップは親しみが持てる程のよい規模感を保ちながら、取り扱うブランドを拡大したいという。「なかなかショップに来られない人のために、オンラインショップの展開や、ブログで“ショップのいま”を伝えるなど情報発信にも力を入れています」
今年の夏には、10周年を記念したプロジェクト、“10 for 10” の発売を予定している。「10周年ということで、我々にとって愛着のある10の英国ブランドとコラボレーションしました。5つは若手や新しいブランドで、5つは老舗ブランドです。10ブランドの足並みを揃えるのは大変でしたが、パッケージも特別なものを作り、10ブランドをワンセットとして発売します」と語った。
【イベント情報】
b STORE meets tomorrowland
開催期間：3月16日～4月1日 11：30～21：00
開催場所：トゥモローランド 渋谷店（東京都渋谷区渋谷1-23-16 B1F,1F）
電話番号：03-5774-1711
(c)MODE PRESS
【関連情報】
◆＜インタビュー＞ピーター・イェンセン、赤い糸で繋がる10年分のアーカイブ
◆b STORE 公式サイト
ニュース提供社について
■b STOREらしいラインアップ、新ブランドやコラボ企画も積極的
b STOREは、“身近かつモダン”をコンセプトに展開するユニークなセレクトショップだ。取り扱うブランドやアイテムについても、これらのコンセプトを軸に決めている。「ひとつひとつのアイテムやブランドがb STOREと相性が良いかどうかが重要です。有名ブランドだから取り扱うということはありません」と語るのはディレクター兼デザイナー、マシュー・マーフィー（Matthew Murphy）氏。設立当初、ロンドンの新進デザイナーズブランドのみを取り扱っていたが、ここ数年で海外ブランドの割合も増えている。「若手のサポートという意味で、ロンドンを拠点に活動するデザイナーの卒業コレクションやデビューコレクションを取り扱っています。例えばピーター・イェンセン（Peter Jensen）は卒業時からの付き合いで、彼もショップと同じ10周年を迎えました。若いデザイナーが成長し、人気とともに価格も上がりbSTOREと合わなくなることもありますが、それは構いません。b STOREもまた新たなブランドを発掘していきます」とマシュー氏は続ける。特に英ブランドのラインアップが豊富だが、“新しさ”を大切にしているため「どこのショップでも取り扱っているようなヘリテージブランドは扱っていない」という。
06年にスタートしたオリジナルブランドも高い人気を誇る。12年春夏シーズンからウィメンズにも力を入れており、「最初はメンズのみでしたが、ショップでメンズアイテムを購入する女性もいたのでウィメンズも始めました。デザイナーは異なりますが、インスピレーションは一緒です。ウィメンズはメンズに関連性を持たせながら、フェミニンに仕上げています。気を使って着る高級服ではなく、どんな女性でも自分のスタイルにミックスし、デイリーに着ることができるコレクションです」と語る。
話題性のあるコラボも多く手がけている。老舗ブランドとタッグを組むことも多々あるが、そこにも“新しさ”を大切にするb STOREらしさが光る。「リバティ（LIBERTY）とのコラボレーションは、メンズが4シーズン目、ウィメンズが2シーズン目になります。リバティの膨大なアーカイブからプリントを選び、そのまま使うのではなく、デジタルプリント化するなどモダンに仕上げています。ダッフルコートの老舗グローバーオール（GLOVERALL）とのコラボレーションも、生地やデザインで新しさを吹き込んでいます」とマシュー氏。
■パーソナルな体験ができるこだわりの空間
b STOREを語る上で取り扱うブランドと並んで特筆すべきは、こだわりある空間だ。店内は服、アクセサリー、家具、雑貨などカテゴリー別に展示されていない店内は、訪れたお客たちを宝物探しの旅へと誘う。随所に散りばめられた“宝物”をワクワクしながら童心に戻ったかのように探す大人たちの姿はまさにb STOREの狙い通りといえるだろう。「見るものがたくさんあるので、お客さんは最低でも20分ほどは滞在していきます。私は“コンセプトストア”や“ライフスタイルストア”という表現は好きではありません。もっとパーソナルな、ひとりひとりが“体験できる”ストアを心がけています。品揃えやエキシビションの企画を変え、毎月来る常連も常に新鮮さを感じられるショップです」。多くのショップが並ぶロンドン中心部で、人々がb STOREを訪れる理由についてマシュー氏は「サービスと雰囲気、そしてそれらを通じて『買わなくてもまた行きたい』と思う体験ができること」だと分析する。
この10年間で店舗を増やすことなく1店舗展開を続けてきたことについて、「店舗を増やすこともできますが、（共同創業者の）カーク・ビーティ（Kirk Beattie）と私がお店にいるのを楽しみに来てくれる顧客も多く、いまのすばらしいスタッフと同レベルのチームを作るのはとても難しい。『bSTOREに成功してほしいけれど、成功しすぎて親近感がなくなるのは淋しい』と思っている常連が多いのも一因ですね」とマシュー氏。
■ブランドを通じてb STOREを広げたい
今回のポップアップショップ展開について、「大切なマーケットである日本で、b STOREについてもっと発信する必要があると思いました。今後は、ブランドを通じてbSTORE、そして我々のコンセプトを広めていきたい」と語る。ショップは親しみが持てる程のよい規模感を保ちながら、取り扱うブランドを拡大したいという。「なかなかショップに来られない人のために、オンラインショップの展開や、ブログで“ショップのいま”を伝えるなど情報発信にも力を入れています」
今年の夏には、10周年を記念したプロジェクト、“10 for 10” の発売を予定している。「10周年ということで、我々にとって愛着のある10の英国ブランドとコラボレーションしました。5つは若手や新しいブランドで、5つは老舗ブランドです。10ブランドの足並みを揃えるのは大変でしたが、パッケージも特別なものを作り、10ブランドをワンセットとして発売します」と語った。
【イベント情報】
b STORE meets tomorrowland
開催期間：3月16日～4月1日 11：30～21：00
開催場所：トゥモローランド 渋谷店（東京都渋谷区渋谷1-23-16 B1F,1F）
電話番号：03-5774-1711
(c)MODE PRESS
【関連情報】
◆＜インタビュー＞ピーター・イェンセン、赤い糸で繋がる10年分のアーカイブ
◆b STORE 公式サイト
