【10月6日 MODE PRESS】フランスのラグジュアリーブランド「エス・テー・デュポン(S.T. Dupont)」がファッションデザイナーのカール・ラガーフェルド(Karl Lagerfeld)とコラボレーションし、「モン・デュポン(Mon Dupont)」を発表した。フランス・パリでは7月に発表され、即完売に至った人気のシリーズだ。現在も世界中のデュポンファンが入荷待ちをするなか、12月から日本で発売がスタートする。発売に先駆けて5日に東京・恵比寿で開かれたお披露目パーティでパリ本社から来日中のエス・テー・デュポンのアラン・クルベ(Alain Crevet)CEOがインタビューに答えた。

~今回のコラボレーションについて教えてください~

 個人的にカールとは長年親交を深めていました。彼は、伝統を守りながら、それでいて時を超えた普遍的なデザインと驚きのある独創性を併せ持った仕事をする素晴らしい人です。2011年にエス・テー・デュポンはライターの70周年記念を迎えましたが、その際、これまでの“ライター”という概念とはひと味違ったもうちょっと女性らしさを持ったフェミニンなものを作って欲しいとオファーしました。カール自身、個人的にエス・テー・デュポンを日頃から愛用していたこともあり、快くオファーを受けてくれました。その際に、ライターのデザインはもちろんするけれど、ペンも作りたいという提案を逆に受けました。

 彼はデザイナーですから、デザイン画を書くことが日常的な作業であり、ライフワークです。いつも、ジャケットの内ポケットからエス・テー・デュポンのペンをだしてはサラサラっと何かを描いています。今回もすぐにインスピレーションが湧いたようで、話をした2週間後にはデッサンを10枚ほど描いたよと電話がありました。

 「モン・デュポン」のインスピレーションは彼がいつも使っている扇子から受けたものです。まさに彼らしい、象徴的なモチーフです。ライターはリップスティックみたいに女性がバッグに入れてもいいような美しい仕上がりです。誰かに火を貸すときも非常にエレガントな佇まいですよ。彼は自分のために作ったという非常に個人的な意識も持っているようで、出来上がったペンをみて「自分のデュポンだ(Mon Dupont)」といってその場でペンを走らせました。それがケースにも刻印されている今回のシリーズ名でありロゴになりました。細部に至るまでカールとデュポンの職人たちのこだわりが詰まった非常に美しい製品に仕上がっています。【岩田奈那】(c)MODE PRESS

【関連情報】
エス・テー・デュポン、女性のためのラグジュアリーコレクション「リベルテ」発表