【9月16日 AFP】エルメス(Hermes)は16日、アジア市場に向けた新ブランド「シャン・シャ(Shang Xia)」の1号店を中国・上海にオープンした。成長を遂げる中国市場の重要性を強調する大胆な戦略だ。

 エルメスのパトリック・トマ(Patrick Thomas)CEOは上海の高級ショッピングモールへの出店を前に「とても感動しています。子供の誕生を迎えたような気分です」と喜びを語る。ターゲットは中国本土や香港、マカオ、台湾などのアジア市場。エルメスとは独立した事業として展開する。「もしシャン・シャがエルメスの競合になれば、成功といえるでしょうね」とトマCEO。

 ミニマルでシックな店内には、衣類や家具、シューズ、テーブルウェアが揃う。商品には、竹やカシミヤ、磁器といったアジアの伝統的な素材が使用されている。「エルメスの哲学を中国にもたらす、中国のエルメスを作る、という発想です」トマCEOは語る。

 「シャン・シャ」は“上下”を意味する中国語。伝統的な中国の職人技術とコンテンポラリーなデザインを融合したブランドを目指す。クリエイティブ・ディレクターは、上海を拠点に活動するデザイナーのJiang Qionger。同社の少数株主でもあるQiongerは約20人の職人から成るチームを率いている。

 今後は「シャン・シャ」の独立型店舗をパリにオープンする計画もあるという。(c)AFP

【関連情報】
リーバイ・ストラウス、アジア向け新ブランド立ち上げ
エルメス上半期、純利益55%増
◆【エルメス】過去記事一覧
◆シャン・シャ公式サイト