【2月28日 AFP】ドイツのアンゲラ・メルケル(Angela Merkel)首相は27日、訪問中の英国で上下両院議員に向けた演説を行い、英国が欧州連合(EU)にとどまるよう促した一方で、デービッド・キャメロン(David Cameron)英首相が期待していたEUの大改革については消極的な姿勢を示した。

 英国は、EU残留の是非を問う住民投票を2017年までに実施する予定。キャメロン氏はそれに先立ち、EUの条約改正を求めているが、欧州で最も強い影響力を持つ政治家であるメルケル氏はキャメロン氏に同調する姿勢は示さなかった。

 メルケル氏は英議員らを前に、「世界の他の地域の模範」となる「強く競争力の高い」EUという目標を共有していると述べた。演説の大半はドイツ語で行われたが、「この目標を維持するため、われわれには強い英国、EU内で強い発言力を持つ英国が必要だ」という部分だけは英語で呼び掛けた。