【2月27日 AFP】ウクライナのビクトル・ヤヌコビッチ(Viktor Yanukovych)前大統領が、失脚する以前、治安要員2万2000人を動員して首都キエフ(Kiev)から反政権デモの参加者を「駆除」する大規模な「対テロリスト」作戦を計画していたとする資料が流出した。反ヤヌコビッチ派は、この計画が実施されていれば死傷者はさらに増えていただろうと批判の声を上げている。

 治安当局幹部が議員に手渡したという公式の覚書によると、この作戦の一部は前週、デモの参加者と警官隊が衝突した際にすでに始まっていたとみられる。だが、理由は定かではないが、作戦は完遂されず、結果としてデモ隊に抵抗と反撃の機会を与えた。

 前副内相のゲナディ・モスカル(Gennady Moskal)議員は、自らのサイトで「これらの文書は治安部隊の責任者たちによる犯罪行為を詳細に記している。国家保安庁(SBU)と内務省内の愛国者たちが私に渡したものだ」と述べ、資料を公表した。