【2月21日 AFP】ナイジェリア中部で20日、武装集団が村を襲撃し、子供9人を含む13人を殺害した。当局者が明らかにした。同域では数年前から、民族・宗教間などの衝突が後を絶たない。

 プラトー(Plateau)州バーキン・ラディ(Barkin Ladi)地区の当局者によると、「攻撃は午前1時(日本時間同9時)ごろ発生し、眠っていた13人が殺害された」という。「残忍」な襲撃で、死者のうち9人は子供だったと話している。

 同州は、キリスト教徒が多い南部とイスラム教徒が多い北部を分ける同国中部のいわゆる「中央ベルト(Middle Belt)」と呼ばれる地域に位置している。

 イスラム教徒が多いフラニ(Fulani)人またはハウサ(Hausa)人の遊牧民らが、キリスト教徒が多いベロム(Berom)人の農耕民をこれまでに何度も攻撃している。フラニ人の指導者らは、プラトー州を統制するベロム人の政治家らが、遊牧民の権利を組織的に抑圧し、遊牧に欠かせない放牧地に立ち入ることを拒否していると主張している。

 バーキン・ラディ地区は慢性的に衝突が続く政治的に不安定な場所。同日を襲撃した集団の正体はまだ分かっていない。

 警察は、今回の攻撃は単発的な事件で、すでに平穏が回復されていると話しており、正確な死傷者数の確認作業を行っているという。(c)AFP