絞首刑後に息を吹き返した男、終身刑に減刑か イラン
このニュースをシェア
【10月24日 AFP】覚醒剤の密輸入で有罪となり絞首刑にされたが息を吹き返した男(37)に対し、イランは死刑を行わないことを決定した。メディアが23日、最高司法当局者らの言葉を引用して伝えた。
国営イラン通信(IRNA)は、モスタファ・プルモハンマディ(Mostafa Pour-Mohammadi)法相が22日夜、「(死刑を)生き抜いた死刑囚は再び処刑されない」と語ったと報じた。
息を吹き返した男の名前はアリレザ・M(Alireza M)としてのみ報じられている。サーデグ・ラリジャニ(Sadeq Larijani)司法権長は、2度目の死刑の執行停止を承認したもよう。ラリジャニ司法権長は、男を死刑から1段階下の刑罰に減刑する提案に賛成すると述べ、終身刑に処す可能性を示唆した。イランの司法は政府から独立しており、全ての司法判断は司法当局が行う。
男はメタンフェタミン1キログラムを運んでいたとして2010年に逮捕された。死刑判決を受けて今月、イラン北東部の拘置施設でクレーンから吊された首吊り縄に12分間吊るされた後、立ち会った医師が死亡を確認した。しかし翌日、ボジュヌルド(Bojnourd)の遺体安置所で男がまだ息をしているのが見つかったが昏睡状態となった。一方、地元紙ホラーサーン(Khorasan)は23日、男は「意識を取り戻し、話もできる」と伝えた。(c)AFP