【2月10日 AFP】コロンビアのグスタボ・ペトロ大統領は9日、職務怠慢を理由に閣僚や高官に辞任を求めた。先週、生中継された閣議でペトロ氏が閣僚らを非難したことから、政府内で緊張が高まっていた。

ペトロ氏は4日、国営テレビを通じて閣僚に対して5時間に及ぶ「公開叱責(しっせき)」を行った。主要プロジェクトの進展が遅れているとして、貿易、教育、保健の各閣僚らをつるし上げた。

ペトロ氏はX(旧ツイッター)に「閣僚と行政部門トップの辞任を求めた」「国民が求めるプログラムにより一層応じていくため、内閣にいくつかの変更が加えられるだろう」と投稿した。

閣議翌日の5日には、フアン・ダビド・コレア文化相と大統領府行政局(DAPRE)のホルヘ・ロハス局長が辞任。9日にはスサナ・ムハマド環境相が辞任した。

一方で一部の閣僚は、ペトロ氏の側近の一人であるアルマンド・ベネデッティ氏が閣議に出席していたことに不満を表明している。同氏は、2022年大統領選挙での違法な選挙資金調達をめぐり捜査対象になっており、元妻からはドメスティックバイオレンス(DV)の告発を受けている。

また、政府内で急速に頭角を現してきた、ペトロ氏の元首席補佐官で、汚職スキャンダルに巻き込まれたラウラ・サラビア氏が外相に就任したことも問題視されている。(c)AFP