中国中央銀行 証券・ファンド・保険会社に対するスワップサービスを打ち出す
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【10月13日 CGTN Japanese】中国の中央銀行である中国人民銀行のオフィシャルサイトによりますと、中国人民銀行は10日、「証券・ファンド・保険会社に対するスワップサービス」(Securities Funds and Insurance companies Swap Facility/SFISF)を創設することを決定しました。条件を満たした証券、ファンド、保険会社に対して、債券、株式ETF、上海証券取引所および深セン証券取引所に上場している中国本土A株のCSI300構成銘柄の株式などを担保として、人民銀行から国債、中央銀行手形などの高格付けの流動性資産に交換します。第1期の運用規模は5000億元(約10兆円)で、状況に応じて運用規模をさらに拡大することができます。即日で、条件を満たす証券、ファンド、保険会社からの申込みを受け付けるということです。
人民銀行の潘功勝総裁はこのほど、国務院報道弁公室の記者会見で、「国債や中央銀行手形は、金融機関が保有する他の資産と比べて、信用格付けや流動性に大きな違いがある」と説明し、「多くの金融機関が資産を保有しているにもかかわらず、相対的に流動性が低い現状では、中央銀行とのスワップを通じて比較的質の高い、流動性の高い資産を得ることができ、関連機関の資金調達能力や株式の買い増し能力を大幅に向上させることになる」と紹介しました。このスワップサービスにより得た資金は株式市場への投資にのみ使用できます。
また、人民銀行の関係者によりますと、スワップサービスは直接資金を供給するものではなく、基本的な通貨政策の規模を拡大することはないとのことです。現行の人民銀行法によりますと、中央銀行は銀行以外の金融機関への直接融資を行うことはできないと規定されています。証券、ファンド、保険会社に対するスワップ措置は、銀行以外の金融機関の融資能力を引き上げる一方、銀行以外の金融機関に直接資金を提供するものではなく、基本通貨を投入するものでもありません。(c)CGTN Japanese/AFPBB News